何気ない一言が傷つける、でも、その先にあるものを見つけられたら?

障害のあるなしに関わらず、人の言葉って責められていないのに、責めているようにしか聞こえないなんてあるよね?

親しい人ほど、そんな気になる。

方向転換とか、気が変わった時など、「嫌味」にしか聞こえないような言い回しを受けることがある。

これこれ、こうだから、気が変わった。

としても、これまでの流れを変更されたら、いい気はしないもの。

だから、つい言わなくていい一言や二言が出てきたりもする。

そういう嫌味にも聞こえることを、笑って流せるならいいけど、気に障るんだよね。

何でだろう?

 

そんな何気ないやり取りを辿っていくとどうなるのか?
そんな事例を見てもらいたい。

 

「そんな話、聴いてない!」
いや、今言ったから。

「だったら、前もって」
今、気が変わったんだから仕方ないだろう?

「不愉快なことしか言わないのかしら」
ええ、ええ、不愉快な人ですよ。悪かったですよ。ごめんなさいね。

「こちらの身にもなってごらんなさいよ」
あー、はいはい、済みませんでした。

「訳判らないわ」
そーでしょーとも、自分だってこんな自分、よくわかってませんから。

「他でもこんな姿さらしているのかしら?」
裏表ないんでね。どこでもこんなんですよ。

「あなたのことが本当にわからなくなったわ」
同感ですよ。自分でも持てあましてます。

 

とまぁ、こんな具合に言われたままに応答するとこんな感じになるもの。
だから、大体こんなやり取りしていくと、途中で互いに会話を閉ざす方向へと動く。
それでも、諦めずに会話を重ねていくとどうなるのか?
シミュレーションしてみる。

 

「心配だわ」
ごめんなさい。

「わかってくれる人がいればいいんだけど」
居ないと思うよ。

「何も言ってくれないから」
そりゃ、一言言えば嫌味が出て来れば、それ以上本音なんて出せるわけないでしょうよ。

「うまくやれているだろうか」
ん〜、周りに聴いてみて。多分、うまくはやれてないと思うよ。こんなんだし。

「やっと素直になったね」
そう? いつも素直だよ。

「どんなあなたでも大好きだからね」
何それ、ひきょーじゃん。

 

会話を重ねていくと、思いやりそのものの言葉が飛び出してくる。
その本音を見せてくれるまで、不毛とも嫌味とも取れる会話を続ける必要がある。
全くもって、予想外の言葉が現れる。

 

「わがまま言ってね」
最初からそれ言えよ。捻くれるしかないじゃん。

「余所ではやらんのよ」
ん〜、手遅れかな。

「いい人にならなくていいからね」
ずっと無理していたよ。

「何でも言いなさいよ」
言えないよ。

「ここに居ていいんだよ」
ありがとう。

「いつも見ているから」
知っている。

「死なないでね」
うん。

「姿見せてね」
はい。

「休みなさいよ」
そうする。

 

人って不器用だよね。
人の気持ちはわからんとしながらも、自分の心がわからんとしても、それでも言葉を重ね合わせていくことで見えてくるものがある筈なんだよね。まぁ、器用そうで不器用な私には難しい芸当ですけどね。


「何も言ってくれない」
嫌味でしか返されないからね。

「訳判んない」
同感だよ。

「やってられない」
尽くしているのはこっちだよ。

「いなくなればいいのに」
おあいにく様ですね。いなくなりませんよーだ。

「なんでそんな態度しか取れないの」
人間不審なんでね。

「嫌味な人だね〜」
優しい人って言われているよ。

「屁理屈ばっか」
頭悪いんでね。

 

こんな感じになるよね。
言い合って、喧嘩とか、無視とか、会話を断ち切る。
コミュニケーションってそんなもの程度。
でも、このミスコミュニケーションがコミュニケーションとして成立しているとしたら?
続けて行くことで何が出て来るか?
まぁ、リーディングですので、一つの事例として見てね。

 

「損な生き方しか出来ないんだね」
お陰様でね。こんな生き方しか知らんですよ。

「全部抱え込まないでよ」
性分です。

「少しは頼りなさいよ」
頼れません。

「無理しているんでしょ」
だから何?

「わかるんだよ、全部」
そう。

「見ていられないの」
そうだろうな。

「我慢しないでよ」
していないよ。

「休んでよ」
まだ無理かな。

「私を見て」
見られないよ。

「何があったの」
何にもないよ。

「嘘言わないで」
そうだね、嘘かもね。

「みんなを見て」
いっぱいいるね。

「あそこに戻ろう」
どうやって?

「連れて行くから」
お願いします。

「みんないるよ」
そうみたいだね。

「あなたに会いに来たの」
暇だね。

「よく見て」
何を?

「みんなの笑顔を」
輝いているね。

「何も感じないの?」
感じないよ。

「笑ってよ」
笑っているよ。

「笑ってないよ」
そうなのかな。

「目を醒ませ馬鹿」
醒めているよ。

「聞こえないのか?」
聞こえているよ。

「笑わせてやるよ」
頼むよ。

「あなたがくれた笑顔だよ」
涙で見えないわ。

「みんなあなたの笑顔だよ」
届いたんだね。

「幸せをありがとう」
うん。

「生きてまた会えたね」
そうだね。

「元気になって」
そうする。

「笑って」
うん、笑うよ。

「もういいから」
もういいんだね。

「今までありがとう」
こちらこそ、ありがとう。

「さようなら」
さようなら。

 

何なんだろうね、この展開。
一生懸命言葉をかけても、心が冷え切っている人に届けるには諦めずに話しかけ続ける力が必要なんだろうね。中々真似出来ることではないかも知れないけど、大切な人なら出来るかも知れないね。
かける方も、かけられる方も、色んな学びがありそうだわ。


「何もわかってない」
そうかもね。

「あなたのことを言っているのよ」
それはわかっている。

「全部人のせいにして」
それも人のせいにしてないか?

「またそうやって逃げる」
どっちが。

「諦めないからね」
諦めてくれていいよ。

「助けてもらった恩は忘れないから」
忘れてくれていいよ。そんなもの値打ちもない。

「わかってあげられなくてごめんなさい」
何だよ、気持ち悪い。

「必ず助けるから」
助かっているよ。

「忘れてないから」
忘れてくれよ。

「元に戻って」
戻れないよ。

「望みは捨てない」
捨ててくれていいよ。

「傷つけてごめんなさい」
知らないよ。

 

こんな風なやり取りもあるもんだよね?
まぁ、こんな返しを受けていたらたまったもんじゃないよね。
関わる気も削がれて行ってしまうもの。

 

「わがままぶつけてきました」
覚えてない。

「優しいあなたに戻って」
優しくなくなっていたんだな。

「無くしたものです」
ああ、それか。

「わからないです」
わからないよな。

「わかりません」
わかったよ。

「わからないのではないのですか」
わかるものだよ。

「わからないから、わかるのですか」
わかるから、わかるんだよ。

「わかりました」
わかったね。

「わかってません」
ほら、わかったじゃないか。

「ほんとだ、わかっている」
解り合えました。

「わかるようになりました」
わかるようになりました。

「わかります」
わからないから、わかるようになるけれど、わかるとしなければわかりません。

「わからなかった」
そうだろうな。

「ありがとうございます」
どうてことないよ。

「助けられました」
いつものことだよ。

「また同じことになりました」
違うよ、助けられたよ。ありがとう。

「いいの?」
いいよ。

「ホントに?」
ホントだ。

「好きなの?」
好きだよ。

「嬉しい」
嬉しいよ。

「私でいいの?」
あなただからだよ。

「ここにいる」
いつまでも。

「生きている」
これからも。

「幸せです」
幸せだな。

 

こんな領域まで会話で成立させるなんて出来やしないだろうけど、自分の素直な気持ちを互いに吐出せているなら、こうなっていくようなものだと思うけどね。まぁ、他人との関わりは、結局は自分との関わりだからさ。自分の心と自分の心(相手に見立てた心)の問題なんだよね。それさえ整えられるなら、対人関係は良好に転じるものの筈。


 

思わず、不快になるしかない会話も、突き詰めることが出来れば好転していく道筋はある。

話しかける方が? 話しかけられる方が? 互いが? 相手を思いやることが出来れば心を繋ぎ止め、助け出すことは出来るかも知れないね。

こんな自分自身と自分自身との会話さえも、自分を通して自在に出来るようになれれば、人との関わりは大きく変えていける。

 

「なんでもない」
そんなこと言うなよ。寂しいじゃないか。

「関わらないで」
そう言われたからといって引き下がったりはしないよ。だって、必要なんだもの。

「うるさいなぁ」
声が聴けて嬉しいよ。また話しかけていい?
「来んな!」
はは、また聴けた。良かった。また来るね。
「死ね、阿呆」

「二度と顔も見たくない」
元気そうで何よりだわ。死んでないか冷や冷やしてたよ。またね。

「ふざけるな」
笑わないか。失敗だわ。またやり直すな。じゃあね。
「失せろ! バカ!」

「やめてくれ」
笑ってくれたら、いつでもやめるよ。

「側に寄るな」
帰るね(何も言わずにまた寄る)。

「わかるわけないだろっ! わかるなんて言うなよ! でもわかってよ!」
ここに居るから。

「いらない子なんだ!」
同じ思いだよ。

 

思うように、言葉は使えないものだけれど。
うまく使えるようになれたら、その言葉は魔法の力を持つよ。

 

 

優しい言葉で生きてみよう。

 

 

何でもないことにしないのよ。

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